ハイカラ通り商店街

laksa「今日は何を食べようかな」と考えたときの候補の中の1つに

laksaさんの「こだわり」

お料理のこだわりについて教えてください

こだわりは、やはり食材だと思います。
できるだけ食材は宮崎県産のものを使っています。
お米や唐辛子、スパイスなどはさすがにタイ産のものや現地のものを使っていますが、お肉や野菜もできるだけ県産のものです。

でもパクチーは、旬の時期だけは僕の父親が作ってくれています。

パクチーの時期というと、いつですか?

暑すぎるとうまく育たないみたいで、ちょうどいい時期があるらしいんですよね。
なので、夏前あたりだと思います。

他にも食材のこだわりという点で言うと、特にお肉は火の入れ方からこだわっていて、ふっくらジューシーにするためにちゃんと管理するというのはありますね。

たしかに、ただチキンを茹でるだけだとパサパサになるイメージがあります

そうです、そうならないようにしています。
火加減を見ながら、お肉をお鍋の中に何枚くらい入れるかなどが分かっていないとしっとりしないので、気をつけてやっていますね。

他にもジャスミンライスの炊き方もですね。
最初は宮崎県産のお米を使っていましたが、やはり水分が多いんですよね。
お米としてはすごく美味しいのですが、粘りが強すぎたりで、この料理には合わないかなと思い、タイ産のお米に変えました。
べちゃべちゃしたり、カチカチに固い食感ではなく、パラパラとした感じに炊き上げるために、火加減に加えて水の分量なども気をつけています。

※ジャスミンライス:ジャスミンライスはタイ米の中でも最高級品に位置し、甘味と香りが強く味わいのあるお米

人気料理の海南チキンライス

その加減の仕方も、東京で働かれていたときから培ってきたものですね

そうですね。
でも、そもそも設備が違いますし、火力も違うので、最初の頃は試行錯誤をしていた時期もありました。
なので、味も開店した時から変わっていると思います。

良い方に変わっていっているんですね

そうですね。
当時に比べると、さらに宮崎県の人の舌に合うように変わっています。

宮崎県の人の舌に合わせるために、どういうところを気にされていましたか?

ベースとしてのシンガポールやマレーシア料理の味は残しつつ、甘みのある味付けだったり、濃いめにしてみたりもしました。

開店当初は、慣れない文化の味付けなので全部を食べきれなかったり、少しだけお残しする方もいらっしゃいましたが、味付けなどを変えていくとお皿がきれいに空になりはじめて、それを見ながら「このくらいの味付けがいいんだろうな」とちょうどよいところを探っていましたね。

東京都のお店の時も地元や国内の食材を使っていらっしゃったのでしょうか

そうですね。
手に入るものに関しては国内のものを使っていましたね。

その東京の多国籍のお店で働かれるきっかけは何だったのでしょうか?

僕は元々こういう飲食系の仕事ではなくて、教育系の仕事に勤めていたんですよ。
でもすぐに辞めてしまってて、なんかありがちですよね。
若い新入社員が3ヶ月で辞めちゃうみたいな、ありがちなパターンです。

そのあといろいろなことをやりながらお金を貯めて、海外、特にアジアなどに行くようになりました。
その後、東京都の多国籍料理のお店でスタッフ募集が出ていたのを見つけて、働かせてもらうことになったんです。

元々料理をすることは好きでしたし、食べたものが美味しかったっていうのはありますね。
シンガポールやマレーシアの料理の味が舌に合ったことは大きいです。

お話を聞くと、そのお料理やお店に出会ったのは運命だと思ってしまいますね

そうですね。
こんなことになるとは思っていませんでしたけどね(笑)

お料理されている様子

海外はアジアの他にも行かれたんですか?

いえ、僕は英語圏の国は行ったことがないんですよ。
東南アジアだけです。
街の雰囲気などはすごくきれいですよ。
そんなにローカルなところを回ったわけでもないですが、とてもきれいな街でした。

10年間も住んでいた東京都でお店をやろうとはならなかったのですか?

なかったですね。
帰ってくる気もあまりなかったのですが(笑)

上京した人とか、都会に出てきた人の中には、大体30歳を超えたくらいで地元に帰ったりする方もいるじゃないですか。
僕の周りの友達も田舎に帰る人が多くて、そこでどうしようかなと考えはじめました。

そのときに、宮崎県だったら鶏肉も手に入れやすく美味しいし、と思い、お店をやろうかなと思ったのがきっかけでしたね。

この中心市街地ではシンガポールやマレーシア料理を食べる文化がまだないときだったと思いますが、その中でこのお店を開くのは大変だのではないでしょうか

そうですね。
当時は宮崎市内にも友達や知り合いもいないし、今だったらやらないと思いますね(笑)
無謀だなと思いますが、当時は変な自信があったんだと思います。
なんか自信というか、やっていけるかも、みたいな。

お店を開いてからどのくらいですか?

6年半になります。(2022年10月現在)

街中にもファンが多いからか、他の店舗様に取材に伺った際もlaksaさんのお名前をよく聞いていたのですごく気になっていました!

良くしてもらっていますね。
すごく優しい方たちばかりなので、本当に良くしてもらっています。

新型コロナウイルスの感染拡大などがあり、厳しい時期もあったと思うのですが、その時はどうでしたか

もちろん減りました。
実は僕自身は、インターネットやSNSにあまり詳しくないのですが、宮崎県内でテイクアウトができるお店をInstagramなどSNSで紹介している有志の方々が声をかけてくださったりもしていました。

SNSの発信など、なにを書いていいのか分からないし宣伝が苦手であまりやってこなかったのですが、そういうときに拡散して広めてくださったりと助けてもらいました。

それでも根強いファンはいらっしゃるのはすごいですよね

ありがたいですね、ありがたいなと思います。

お客様と接する上で、気を付けていることはありますか

普通に、いつもどおりに話しているだけです(笑)
お客様が料理などで興味がありそうだったら、作っているところも隠さないですし、どう作っているのかなども話したりもしますよ。

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