四季通り商店街

Aqua Nail「ネイルアートの魅力は芸術を持ち歩けること」

Aqua Nailさんの「こだわり」

様々なデザインのネイル

スタート時は特にネイルサロンに固執してはいなかったようですが、実際にInstagramを拝見すると、ネイルデザインにはとてもこだわりを感じます。Aqua Nailさんの、ほかにはない特長はどんなところだと思いますか?

スカルプネイルを得意としているところです。スカルプを得意としているネイルサロンは、宮崎ではそう多くないと思います。

以前は、スカルプができなければネイリストとは呼べないといわれていたんだけど、ジェルネイルの流行で、今はスカルプができなくてもネイリストになれる時代。だけど技術を突き詰めていくと、ジェルネイルの基礎は全部スカルプにあって、スカルプができないとできない施術というものもあるので、ネイルアートにおいては大切な技術だと考えています。

※スカルプネイル:アクリル樹脂を自爪に乗せて、好きな形に整えたり長さ出しをしたりする技術

とてもオリジナル性が高くバリエーションに富んだネイルデザインが目立ちますが、そのようなアイデアや技術はどんなふうに得ているのでしょうか?

色の持つ力って想像以上にあると思っているので、私自身とても勉強していて、まずはお客様のテーマや気持ちに沿ったカラーを選ぶようにしています。

デザインのアイデアはそれこそいろいろなところに転がっていて、例えば部屋の壁紙とか、何かヒントになりそうなものがあったら写真に撮っておいたり、古文や俳句など、そういったものからイメージすることもあります。

長年通ってくださっているお客様であれば「ああ、これは○○さんに似合いそうだな」とか「○○さんはそろそろ赤って言ってきそうだな」とか、そんなことをイメージをしながら、お客様に合わせたデザインを常に考えていますね。

色味などをチェックしているmiyoさん

日常の中で常にデザインのアイデアを拾ったり考えたりしているんですね。

そうですね。そうやって頭で考えているデザインや技法みたいなものを、仕事前にチップを使って練習がてらやってみて、色味等もチェックしています。

今まで作ってきた作品はInstagramにほんの一部を載せてはいますが、実はそこまで積極的にアップしているわけではありません。私たちが作っているネイルには、繊細な色味やデザインの奥行きを持たせていて、それらは、写真にはなかなか映し出せない部分なんです。だからといって、画像を変に加工することもしたくなくて。実際に目で見てもらえれば、その違いは分かっていただけると思います。

ほかにもネイルをする上でこだわっていることはありますか?

そうですね。ただのネイルではなく、何かしら生活に影響するというか、目に留まるようなデザインを意識しています。

私たちは、想いを込めてネイルをするわけですが、お客様が一旦店を出てしまえば、それをオフするまでの約1ヶ月間会うことはありません。その間に、例えばふと自分のネイルに目を落としたときに、施術中のやりとりを思い出してもらえたり、ネイルに目が留まった方に、そのエピソードを話したり。そんなふうに、自分の作ったネイルが、どこかで会話の種になったりするのもうれしいですね。

一方で、そんなふうに日ごろから常にイメージしながら作っている作品(ネイル)だから、オフするときは毎回切ないです。どんなに想いを込めて作っても、お客様が次に来店したときには、私たちは自らの手で削り取らないといけない。それが、ネイルアーティストとして一番しんどい瞬間でもあります。

思い入れの強い作品を自ら壊していくのは確かに切ないですね。ちなみに、1人当たりの実際の施術時間ってどのくらいかかるものなのですか?

デザインや、現在ネイルをしているか(オフする時間が必要か)にもよりますが、1時間〜4時間前後といったところでしょうか。

予約も、あえて詰め込まないようにしているんです。「サロンの経営にも困らず、仕事にも煮詰まらない」そんなバランスを大切にしています。

お客様にじっくりと向き合ったネイルをしたいと思っているので「パッと来てサッとやってもらいたい」という方には向かないかもしれません。そういったネイルなら、やろうと思えば自分でもできるじゃないですか。あくまでも私たちは、ここでしかできないネイルをしたい。ネイルに何か想い入れがある方に、頼ってもらえるサロンでありたいと思っています。

実は私もoshiも、極度の人見知りなんです(笑)。だから「気軽においでよ」というスタンスでもないんですね。その分、初めてのお客様が来られるときは、しっかりとイメージを作って準備しています。「人見知りなんです」と先に伝えると、同じように人見知りの方は逆に安心するということも結構ありますね。

私も実は人見知りなので(笑)、逆に安心するというのはなんとなく分かる気がします。カウンセリングの際に大切にしていることはありますか?

お客様の自己肯定感を高めてあげられるよう心がけています。お客様の中には、自分のことがあまり好きではないといった方や「こうでなくてはいけない」みたいな義務感に縛られている方も多い。「もう少し楽に生きてもいいんだよ!」ってそんな想いで接しています。カウンセリングというと身構えてしまうから、ただただ会話の中で、気持ちに寄り添ってあげる感じです。

ネイルサロンでありながら、結構皆さんの愚痴を聞いたりする場所にもなってるんですよ。私たちの仕事は相手の手をずっと握っているので、そのせいか、結構深い話を聞く機会も多いですね。

実はカウンセリングの資格も取ったんです。ちょうどコロナ禍にあったころでした。私はもともととてもポジティブな性格なのですが、あの頃は自粛で店を閉めていた期間もありましたし、私自身が不安だった。私でもこんなに不安なのだから、お客様はもっと不安なんじゃないか?こんな資格を必要とする人も、これから増えてくるんじゃないかと感じたんです。

同じ商店街のお店