グルメからアパレルまで、魅力ある店舗が立ち並ぶ四季通り。そんな一画にあるビルで、バーガーショップと古着屋を営むのがBOOGIE’Sさんです。今回はオーナーの田中伸幸さんに、お店のストーリーやこだわりについてお話を伺いました。
BOOGIE’Sさんの「はじまり」
お店をオープンしたきっかけから教えてください
昔から妻と一緒に、飲食店と古着屋が一緒のお店をやりたいね、と話していました。その夢を形に、2016年BOOGIE’Sがオープンしました。創業当初から2階はバーガーショップ、3階は古着屋としてスタートしました。
もともとバンド活動をしていた影響もあり、アメリカの音楽や食べ物、洋服といったカルチャーが大好きで、お店をオープンするときもそうしたエッセンスを感じられる空間にしたいと考えていました。
店内の内装もアメリカンでポップな雰囲気が印象的です

アメリカのカルチャーを感じられるような内装をイメージして、自分たちでペイントしたり、デザインして作り上げました。オープン当初からそれほど雰囲気は変わっていませんが、友人からいただいた物も多く、大切に飾っています。
お店のロゴは妻と2人で考えたのですが、店内に飾ってあるイラストや入り口の看板などは友人のペインターの方がロゴをベースにデザインしてくれた物です。
音楽も好きなので、店内のBGMも大切にしています。良い音楽を聴きながら、気分良く仕事ができています。
ジャンルはロックやブルース、ジャズなど、お店にいる時間は、日常の世界から離れて現実逃避できる、そんな空間づくりを大切にしています。
ハンバーガーを選んだ理由はあったのでしょうか?
お互いハンバーガーが好きだったのが一番の理由です。当初から飲食店と古着屋を両立していくコンセプトで、ハンバーガー以外のアメリカンフードも考えていましたが、ハンバーガー1本に絞りました。
ただ食事をするだけが目的ではなく、食を通して人とのつながりや素敵な時間を過ごせる“HAPPY”な場所でありたいと思っています。
BOOGIE’Sさんの「ハンバーガー」

ハンバーガーについて詳しく伺いたいのですが、調理する際にこだわっている部分はありますか?
ビジュアルも含めハンバーガー全体の“バランス”にはこだわっています。バーガーの種類に合わせて、バンズの切る位置やパティの成形、野菜の厚みや調理法にいたるまで、バランスを意識して丁寧に作ることを常に心がけています。
調理法もソースはあまり使わず、シンプルに素材の味を楽しんでいただけるようにしています。食べたときの肉汁がソース代わりになるようなイメージで、野菜の甘みや旨味まで感じてもらいたいと思っています。
素材へのこだわりはありますか?
素材にはアメリカ産の食材を多く使用しています。パティやチーズ、ハラペーニョやポテトなどアメリカ産が中心ですね。本場の味を届けたいという想いもありますが、不思議とハンバーガーはアメリカ産の食材がよく合うんです。
何度かパティに国産牛を試してみたのですが、しっくりとくる味わいにたどり着けませんでした。国産の赤身はどうしても脂が多いので、他の食材と合わせたときにバランスが悪くなってしまって。アメリカ産の赤身が多い牛肉がハンバーガーには適しているなと感じます。
ただ、同じアメリカ牛であっても、仕入れ時期によって状態は違ってきます。野菜もそうですが、食材は“生き物”なのでその季節や状態に合わせて焼き加減や塩加減を調節しながら、一番おいしい状態で召し上がってもらえるように工夫しています。
バンズにもこだわっていると伺いました

オープンして7年経ちますが、これまでに計4回程バンズを変えています。素材との組み合わせや食感、サイズ感や焼き加減、味のバランスなどを試行錯誤してきました。パン屋さんの方に協力を仰ぎながら、何度も試作を繰り返して理想の仕上がりを目指しています。
グランドメニューもそうですが、オープン当初から調理方法は大きく変化してきました。お客様にもっともっとおいしいバーガーを食べていただきたいので、これからも改良を加えていきたいです。
メニューのお話が出ましたが、毎月オリジナルの「マンスリーバーガー」を提供されているそうですね。メニュー作りはどのようにしているのですか?
その季節に合ったメニュー作りを心がけています。夏であればさっぱりとした味わいや、冬は熱々で濃厚な物を、旬の食材を使って調理するなど工夫しています。月ごとのイベントに合わせたテーマでメニューを作ることもあります。グランドメニューだけでなく、その月限定の味わいを楽しんでいただければと思っています。
毎月楽しみに待っていてくださるお客様も多く、最近ではリクエストやもう一度食べたいなど、お客様の意見も取り入れながらメニューを考えています。