ハイカラ通り商店街

shuchica「女性がどんどんキレイになっていく変化を感じられるのが喜び」

shuchicaさんの「コンセプト」

店内の様子

「自分が着たくなる服」とのことでしたが、どういった系統のお洋服をセレクトされているのでしょうか?

40〜50代に似合うデザインをイメージしています。一言でいうと「ネオエレガント」。これは私が作った造語なんですが、上品でキレイ目なデザインであることはもちろん、生地の質感や縫製・カラーにもこだわっています。奇抜で個性的なものよりも、コンサバ感のあるテイストが好みです。

ただ、いかにもコンサバ・エレガントといったテイストにしてしまうと、途端に古めかしい印象になってしまう。この年代の女性たちの着こなしには、ちょっとしたコツが必要なんです。

若づくりではなく素敵になじむような、エレガントを現代版に落とし込んだスタイル。それを「ネオエレガント」と称してお客様に提案しています。

お洋服選びのコンセプトは、時代とともに変化したりするのでしょうか?例えば始めたころと何か変化はありましたか?

コンセプトの根本的な軸は変わっていないのですが、オープン当初はもう少し、流行というか、メーカーが推しているデザインを、好みとは少し違っていても入れていました。でもどんなに「売れる」といわれても、そんなふうに選んだ商品は結局売れ残ってしまうんです。

お客様曰く、私はすごく分かりやすいみたい。おすすめするときにも、自分が本当に好きなものにしか熱が込められないものだから、結局それがしっかりとお客様にも伝わってしまうんです。だから次第に、自分が本当に好きだと思うもの、見ていてストレスにならないものだけを置くようになりましたね。お店を続けていく中で、余計なものがだんだんと削ぎ落とされて今の形になっています。

お洋服をセレクトする上で大切にされていることはありますか?

40~50代に似合うブランドからセレクトするようにしています。流行りのデザインでも、特に肩周りや腰周りは若い方のブランドとはシルエットが少し違うんですね。だから、ブランド選びももちろんですが、試着も大切にしています。マネキンが着ていてどんなに素敵だと思っても、「お客様を想像しながら試着したときに、このサイズ感は無理だな」とかそういったこともあるので。

それからもう一つとても意識しているのは、ここが“地方である”ということ。都会の人は着こなせても、宮崎ではちょっと着こなしが難しく感じられるデザインもあったりしますので、そういった“リアル”を意識しながら、微妙なさじ加減でセレクトしています。

ブラウスが掛かっている店内

shuchicaさんのお店は、ネットショップと実店舗の両方で運営されていますが、それぞれにどんなメリットがあると思いますか?

そうですね。実店舗のメリットはなんといっても試着ができること。そしてゆっくりおもてなしができることですね。一方でネットショップは、好きな時間に好きな場所からお買い物ができる点でしょうか。

shuchicaのInstagramでは、毎週金曜日の20時半からインスタライブをおこなっているのですが、それが結構県外のお客様にも興味を持ってもらえるきっかけになっているようです。ネットショップは、インスタライブでshuchicaを気に入ってくださった方が利用されているケースがほとんどですね。まったく初めての方がネットショップで購入されるというケースは、ほとんどない気がします。

ネットショップにもリピーターの方が結構いらっしゃるんです。お会いしたことがなくても、その方のサイズ感や好み、どういったアイテムをすでに持っているかなどを私が把握していますので、その方に似合うお洋服を提案できますし、実際にLINEやDMで細かなやり取りも可能です。だからネットショップを利用される方も、実店舗に近い感覚でお買い物を楽しんでいただけているのではないかと思っています。

実店舗とインターネット、両方のメリットをとても上手に生かしている印象です。インスタライブも拝見したのですが、商品を実際に着て説明をされているので、イメージが湧きやすいですよね。

そうですね。実店舗とインターネット、両方のメリットを活用できていると感じています。特にインスタライブを始めたことは、お店にとって第二の転機となった気がしています。

では今度は、実際にお店でお客様と接する際に大切にされていることは何かありますか?

距離感を大切にしています。リピーターの方でしたら「親しき中にも礼儀あり」の精神で、甘えや雑さが出てしまわないように。一方で「特別だよ」という少し近い距離感も大切にしています。

初めての方には、とにかく威圧感を与えないように気をつけています。初めてのお店に入るのって、ドキドキしますよね。実際に初来店された方の中には「ずっと前から気になっていたんだけど、緊張してなかなか来られなかった」とおっしゃる方が多いです。勇気を出してご来店いただいた方にできるだけリラックスしていただけるよう、カッコつけずに気さくに接するようにしています。

shuchicaさんのお店にいらっしゃるお客様はどんな方が多いですか?

40〜50代がメインではありますが、30代のお客様も多いですね。お洋服は、顔タイプの理論にも基づいて“美人さんに似合うお洋服”を仕入れていますので、自然とお客様も美人さんが多い気がします。

40〜50代といえば、お子さんがいる方にとっては、子育てがようやく少し落ち着き始めたかな?といった時期。しばらくファッションからは遠ざかってしまっていて、いわゆる“ファッション迷子”になっている方も多いのではないかと思うのですが、そんな方にとっても、shuchicaさんのようにコンセプトがしっかりとしているお店だと、お洋服を選びやすいかもしれないですね。

年代的にそんな方も多いかもしれないですね。子育て中の、動きやすいデニムに大きなバッグを抱えて…というスタイルが、子育てが終わってからも抜けない方をよく見かけます。出産を機に、スカートを履かなくなったという女性も結構多いような気がしますね。

でも、店で試着室からスカートを履いて出て来られるお客様は、みなさん目を輝かせてうれしそうな表情をされます。決まってスカートをひらひらさせる仕草をされるんですよ。例えば小さな女の子が、お絵描きでお姫様のような絵を描くじゃないですか。女性には、そういう美しさやかわいらしさを求める本能が、DNAに組み込まれているんだなってつくづく感じます。どんなにおしゃれに興味がなさそうに見える女性でも、やっぱりおしゃれをするとうれしいものなんです。

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