Collectさんの「こだわりと情熱」
では、お店の雰囲気作りについて、心配りなどされているところを教えてください
(佐々木さん)
意図的にお店の雰囲気を作るということはしていなくて、できればたくさんの人に入ってほしいと思っています。
僕も子どもがいるので、やはり家族連れでいらしてほしいと思いますね。
ただ、当店で扱っている服は安いものではないので、気づく方は気づくくらいの少し良い家具などを置いたりはしています。
堅苦しくない程度にさり気なく良いものを置いて、お店の空間がちゃんと成立しているお店にしたいですね。

(大山さん)
排他的な感じではなく、ウェルカムな感じを常に出していきたいですね。
それは接客のスタイルとしてもそうです。
クールすぎると「入っていいのかな」と思うことはありませんか?
僕もまだそうなることがあります(笑)
私(インタビュアー)もです!わたし場違いかな?と思ってしまうことがあります(笑)
(佐々木さん)
同じブランドを取り扱っている他の店舗さんと比べても、Collectは入りやすいと思っていただけるお店になれば嬉しいですね。
接客のお話も出ましたが、その点で大事にされていることは何でしょうか
(佐々木さん)
お客様全員に同じテンションで話しかけてはダメだなと思っています。
一声かけたときにお客様の反応を見て、「あ、こういう感じは嫌いかな」と思ったらあまりガツガツいかないなど、相手によってアプローチや距離のとり方を変えるのは大事だと思います。
他にも、僕は洋服が好きなのでたくさんのショップに行って、そこで実際に接客をされて、こう来られると嫌だなと思ったことや、すごく良い接客だなと感じたことを、自分の接客に活かすようにしています。
その空気を読むことはとても難しいと思ってしまうのですが
(佐々木さん)
難しいですね。
やはり仕事なので売上を取りに行くということはもちろん大事なことですが、例えば相手が大学生だったら、ガツガツ接客して無理して買ってもらう、なんてことはしたくないです。
お客様に合った接客、提案の仕方は大事にしたいです。

最初の一声の重要性ですね
(佐々木さん)
かなり大事ですね。
反応を貰える共通項を見つけるのも大事だと思っています。
「その靴、僕も好きなんですよ」とか、なんでも良いんですけど、何かしら反応をもらえる一言が話せる取っ掛かりですからね。
その分、僕たちも服のことを知らないと出てこないんですよね。
常にアンテナを張って、流行っているものやトレンドを理解していないと話せないですから。
情報収集に関しては習慣づいていらっしゃるんですか?
(佐々木さん)
そうですね、自社で扱っているブランド以外のところもある程度分かると思います。
もちろん雑誌なども目を通したりもしますし、最近は昔に流行ったアイテムなどをモチーフにしたものが多く出ているように思います。
例えば、僕より少し上の世代だと裏原
系※がすごく人気があって、当時はお店に商品が並ばないんですよ。
もうすべての商品が、既に買う人が決まっているような、そんなすごい時代があったんですね。
※裏原系:裏原宿ファッション。1990〜2000年代にかけて流行したファッションカテゴリー
今では想像がつかないくらい、すごい時代ですね
(佐々木さん)
他にも、コムデギャルソン、ヨウジヤマモト、イッセイミヤケが日本のデザイナーズブランドの御三家と言われているのですが、そこからインスパイアを受けたものが多いのではないかと思います。
なのですごく勉強しているつもりはないのですが、ある程度分かっていると思います。
(大山さん)
服が好きだもんね。
(佐々木さん)
そうですね。
好きだからこそ理解できている部分かもしれないですね。