ハイカラ通り商店街

若草HUTTE「美郷町の持続と、街に若草HUTTEが当たり前にある風景を目指して」

若草HUTTEさんの「取り組み」

FacebookやInstagramを拝見させていただくと、イベントをたくさんされていますよね。主催されるイベントは多いんですか?

当店がイベントを主催するパターンと、お客様が主催で当店が場所を貸すというパターンと、一緒にやりましょうというパターンがあるので、大体3パターンあります。

海外をテーマにしたイベントもされていますよね

企画もさっきのパターンと一緒で、自分たちがやりたいことでやるのと、誰かがやりたいことを持ってこられるのと、あとは話していて盛り上がって「じゃあやろうよ」となるものとがあります(笑)
そこに関しては自分たちだけの価値観や感覚だけだと、できるイベントの内容も限られるので、企画などを持ち込んでもらって、そこから広がっていくというのはありがたいですね。
面白いですし。

Facebookで見て気になったのですが、「日本伝承シール集会」というイベントはどういうイベントだったんですか?

そもそも伝承シールを知らないですよね?

そうですね、伝承シールとはなんですか?

伝承シールっていうのがあるんですよ。
例えばこれが、美郷町伝承シールの第1弾、三股町伝承シール第2弾、新富町伝承シール第1弾です。

伝承シールの写真

美郷町が作っているものですか?

それぞれ違うのですが、美郷町伝承シールは美郷町社会福祉協議会が作っています。

このシール、裏に比木ひき神社って書いてあります!

そうです、宮崎県木城町にある比木神社です。
もしかして百済くだら伝説を知らない?!

し、知らないです!

百済王族伝説を知らないんだ?!
百済王族は美郷町だけではなく、木城の比木神社にも祭られているんですよ。
木城の比木神社に祭られているのは、この王様の息子です。

宮崎って、落人伝説が多いですよね

そうですよ!
平家落人伝説もあるし、西郷隆盛の敗走ルートもあります。

私は歴史はちょっと弱いのですが、西郷隆盛は延岡あたりからずっと逃げて、諸塚村とか、美郷町の山のほうを通って鹿児島に帰ったんですよ。
そういった道も、山に行くと残っていたりするんです。
地元でも「あそこのじいさんは西郷隆盛を背負ったらしいぞ」というような話も聞いたことがあります(笑)
地域に伝承されている話とか文化とか、史跡とかありますよね。
このシールは、そういうものを擬人化などで見える化することによって、伝わりやすくすることを目的としています。

現在この伝承シールを作っているのは、新富町、三股町、美郷町の3市町村なんですが、このシールを1セット500円で購入すると、手数料などを引いた分が、その地域の活動に充てられる仕組みなんです。

寄付にもなるし、伝承にも繋がりますし、それにこのシールを通して、今みたいな、比木神社って何だ?みたいな会話をするきっかけにもなるんです。
その会話が地域のコミュニケーションに繋がるのも、伝承シールの取り組みの良い所です。

新富町、三股町、美郷町の伝承シールの箱の写真

面白いですね。集めたくもなるし、勉強にもなります!

知らないことが結構あるんですよね。
美郷町で描かれているのは3キャラクターあって、私は「おせりの滝」は知っていたけれど、この姉妹(おせりの滝の三姉妹)のことは知らなかったんです。
私は今回、このシールで知ったんですよ。

自分の街にだけにある言い伝えとか、その地域の人しか知らないような石碑とかないですか?

ありますね。詳しくは知らないけれど聞いたことのある言い伝えとか

そういうのがいっぱいあるんですよね。

それで、伝承シールがあるから集会をしようという流れになりました。
伝承シールってまだ3市町村しかないから、今後広がっていくと思っているんですよ。
まずは、宮崎県内の26市町村、いろいろなところが手を上げてくるんじゃないかなと勝手に思っているだけなんですけど(笑)

コレクターもいそうですよね

そうなんです。
実は台湾から「オンラインで買えますか?」と問い合わせが来ているんです。
先日の集会では県外から来られた方もいました。

かなり熱心なファンがいらっしゃいますね!

伝承シールは中身が見えないブラインド方式なので、なかなか全キャラクター揃わなかったりするんですよ。
それを集めたり、他の方とシールの交換をしたりする楽しみもあります。
まだ宮崎県しかやっていないので、全国、世界に広まっていくのも期待しています。

そうなるとすごく面白そうですね

はい、伝承シールはあまり堅い縛りがなくて自由な発想で取り組めるのも魅力です。

伝承シールのキャラクターの元となるモデルも、伝承と聞くと描かれているのは大昔の人とか歴史ある物というイメージがあるじゃないですか。
でも、そこに決まりは無くて、現存する人がモデルでも良いし、歴史が浅い建物でも、世代を超えて残したい物であれば良いんです。

伝承シールの尺ヤマメ釣帝の写真

そうなると「自分の地域で作るとすれば」を考えるだけで楽しそうですね!

そうですよね。
今度他の市町村で作りましょうとなった時に、第1弾はまず何を作ろうかとなるじゃないですか。
まず、そこで一揉めというか、一盛り上がりあるんですよ。
地域のバランスで見ると「そっちばっかやん!」とか、「いやその話、ちょっと半分怪しいやん」みたいな会話もあるでしょう(笑)

そういう地域のことを考えたコミュニケーションがとれる機会はなかなかないですし、面白いですよね。

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